ラスト1枚のティッシュを使ったのに新しいティッシュを出しておかない人が不思議でしょうがない佐久間です。
今日は高齢者向けの栄養についてです。
誰しも歳を取りますから、今から予防しておくことが大事ですね。
介護をしてる方も参考になればと思います。
ジムにも60〜80代と高齢の方がたくさんいらっしゃいます。
ジムに来るだけでも元気だなーと思いつつ、
食事内容を聞いてみると、偏りがあったりします。
何年も同じ内容で朝食を食べていたり
逆に食べなさすぎてたり。
年齢を重ねることで起こる体の変化を知っておいて、
今から食べ方や食事内容の工夫をすることが大切です。
それから、高齢者にとって切っても切り離せない、骨粗鬆症との関係についてもお話します。
歳を取ると起こる身体の変化
人間は歳を取ると身体に様々な変化が起きます。
例えば栄養関連だと
- 胃腸、消化吸収能の低下
- インスリン分泌の低下
- 筋肉に入るタンパク質量の低下
- GIP分泌の低下
- 便秘になりやすい
などです。
それから単純に運動量や食事量が低下することによって
筋肉量が低下し、寝たきりや要介護になります。
若いうちから食事、運動、睡眠に気を付けておくことは非常に大切です。
骨粗鬆症との関係
今日注目したいのは、GIP分泌の低下についてです。
GIPは以前ブログでご紹介しましたが、小腸の上部から分泌されます。
GIPは骨を作ることにも作用しますので、
分泌が低下すると骨を作ることがうまくできなくなり、骨粗鬆症になりやすくなってしまうということです。
GIPを出すためには炭水化物を取ることが大切です。
それと、飽和脂肪酸(お肉などの動物性の脂肪)も適度に必要です。
高齢になってくるとお肉を避けた食生活の方が多くいらっしゃいますが、
魚ばかりだとGIPの分泌が少なくなってしまいます。
お肉は咀嚼が増えるし、GIPも分泌するしで良いことがたくさんです。
もちろん、魚とのバランスが大事ですが。
それから、食物繊維が大事と思って野菜を増やすこともいいですが、
食物繊維が多いと、小腸の上部での吸収が抑えられ、GIPの分泌に繋がりません。
なので、あえて先に炭水化物を食べて、食物繊維を最後に摂るということも場合によっては必要かもしれません。
骨粗鬆症と女性ホルモンの関係
骨を作るのは、破骨細胞(骨を壊す)と骨芽細胞(骨を作る)の2つが関係します。
いったん壊してから作り直すんですね。
先述のGIPは骨芽細胞の働きを促進します。
反対に、破骨細胞は、カルシトニンという甲状腺から出るホルモンによって制御されているのですが、
このカルシトニンの分泌を促進するのが女性ホルモンのエストロゲンです。(他にもあります)
なので、閉経後の女性は、エストロゲンの分泌低下からカルシトニンの分泌低下へと繋がり、一気に骨粗鬆症のリスクが高くなります。
カルシトニンの分泌促進をする他のホルモンは、
タンパク質や長鎖脂肪酸の摂取により高めることができるので、
適切なタンパク質と良質な油を摂取することが大事です。
まとめ
高齢者と切り離せないキーワード、骨粗鬆症。
今日はGIPや女性ホルモンとの関係についてお話しましたが、
カルシウム不足やビタミンD不足、日光浴不足、運動不足など
原因は様々です。
今からしっかり対策しておきましょう。
ではまた!!
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