さて、消化器シリーズ続きます。
咀嚼で食べ物を砕き、唾液で主に炭水化物を消化して飲み込んだら
胃で、胃酸により主にタンパク質が消化されます。
そしてその次に十二指腸を通ります。
十二指腸は、小腸の一部で胃に近い部位にあります。

この十二指腸では、脂質の消化吸収が関わっています。

十二指腸の隣にある膵臓から分泌される膵液は、
アルカリ性の消化液で、胃酸との中和をします。
そうすると、弱酸性になって小腸で吸収しやすくなるなります。
胃酸まみれだと酸が強すぎて、腸ごと傷ついてしまうから中和してるんですね。
おもしろいですね人間の体って。
この膵液は三大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質)の全てに対応する消化酵素を持っている大事な消化液です。
十二指腸は脂質や鉄の吸収などをしてるのですが、
脂質を消化吸収するためには、胆嚢(たんのう)から分泌される胆汁(たんじゅう)が必須です。(図の緑色のところ)
実際には肝臓で作られて、胆嚢で溜められてるのが出てきます。
この胆汁は脂質を水溶性にします。
油と水って本来は混ざらないけど、それを混ざるようにするすごいやつってことです。
これがないと脂を吸収することができません。
この胆汁はコレステロールが原料です(血液検査でよく言われるやつですね)
特に血液検査で見る、LDLが低い場合、
胆汁を作れないため、油物やお肉が苦手という食嗜好になります。
コレステロールは肝臓で作られるのが8割、食事からが2割です。
肝機能の方が重要です。
「卵の食べ過ぎでコレステロールが高くなるよ」というのはもう覆っています。
なので、油物やお肉が苦手な人は肝機能の低下を疑った方がいいです。
それから消化液、消化酵素もタンパク質でできているため、低タンパクの可能性もあります。
タンパク質の量を増やしたいですが、
タンパク質不足で消化酵素も作れないため、
アミノ酸など分解された物で摂取しましょう。
胃のところでもお話したとおり、
消化の補助となる梅干しやレモンなども必ず食事に取り入れておきたいですね。
食事が炭水化物中心になっていることも原因です。
炭水化物、タンパク質、脂質、
三大栄養素をバランスよく食べることから始めましょう。
ではまた!