まだまだ消化器シリーズ続きます。
口→胃→十二指腸ときて小腸のお話です。
小腸は栄養素の入り口です。
身体の中に入れるもの入れないものを分別している腸壁があり、
細胞一つ一つがくっついてこの壁を作っています。
この細胞の結びつきをタイトジャンクションと言い、
タイトジャンクションの隙間が開いてしまった状態がリーキーガットと言って、様々な不調の原因になると言われています。↓
リーキーガット

腸壁の隙間から、栄養素以外の毒素や未消化のタンパク質が体内に入ってしまうと
白血球などの免疫細胞が常に働き続けてしまい、
結果それが炎症となってしまいます。
炎症ということは交感神経が優位になります。
交感神経優位では消化器は働きづらく、消化不良を引き起こします。
消化がうまくできないためにタンパク質を避け、
柔らかい糖質中心の食生活になり、咀嚼や消化液の分泌が減り、
さらに消化がうまくできなくなるという悪循環です。
食物過敏、遅発性アレルギーもリーキーガットが原因の可能性が高いです。
なので、リーキーガットは最優先で改善すべきこととなります。
リーキーガットの原因は、
小麦に含まれるグルテンというタンパク質や、
乳製品に含まれるカゼイン、
消化不良の糖質やタンパク質です。
なによりもまずは消化力が大切です。
リーキーブレイン
タイトジャンクションは脳にもあります。
血液脳関門と言って、同じように脳に入れるもの入れないものを分別しています。
体内で炎症反応が起こると、TNF-αという物質が分泌されるのですが、これがこの血液脳関門を傷つけるとも言われています。
炎症は血管を通して全身を回るため、
リーキーガットとリーキーブレインは同時発生していると考えられます。
リーキーガットやリーキーブレインの症状として、
慢性疲労やブレインフォグ(頭にモヤがかかったような、頭が働かないなど)、うつ、認知機能の低下があります。
こんな症状がある人は要注意です。
リーキーガットを改善するには
まずは原因となるグルテンやカゼインを取らないことです。
それから、小腸のエネルギーになるのはグルタミンというアミノ酸で
このグルタミンは、リーキーガットの改善に役立つという研究データがたくさんあります。
腸粘膜や免疫細胞のエネルギー源ともなっています。
その他には、短鎖脂肪酸、ビタミンAやD、亜鉛、オメガ3脂肪酸がリーキーガットの改善に有効と言われています。
オメガ3脂肪酸(魚の油や、オリーブオイルなど)には抗炎症作用があるため、
慢性炎症がある人は必須の栄養素となります。
(この辺はまた詳しく書こうと思います)
何か不調がある人は、まずはグルテン・カゼインフリーから始めるといいと思います。
1〜2週間試してみて、症状が改善するかしないかを判断してみてください。
リーキーガットはあらゆる不調の原因です。
まずは腸内環境に優しい食事を心がけましょう。
ではまた!!