今日は糖質の話です。
三大栄養素の一つに炭水化物があります。
炭水化物は糖質と食物繊維を合わせたものを言います。
なので今日は食物繊維はなしで、糖質についてお話します。
今回のポイント!
- 高アミロース米の方がサラサラで消化に優しい(例:ササニシキ)
- 果糖が1番甘みが強く、人工甘味料に使われる
- 人工甘味料はインスリンの働きを低下させる
- 糖質の目安量は、1食につき拳一つ分
詳しくは続きをどうぞ!
まず、糖は1gで4kcalのエネルギー量で、人間の全エネルギーの60%を糖から作り出しています。
その糖質にはいくつか種類があります。
単糖類、少糖類、多糖類、人工糖類、糖アルコールなどがあります。
単糖類は糖質の最小単位で、ブドウ糖や果糖などがそうです。
少糖類は単糖類が2〜10個くっついたもの。二糖類という分類の場合もあります。
これはショ糖(いわゆる砂糖)やラクトース(乳製品に含まれる乳糖)、オリゴ糖や麦芽糖などが含まれます。
そして多糖類はそれ以上にくっついたもので、お米や野菜に含まれるデンプンなどがそうです。
ちなみに甘みで言うと、果糖が1番甘く、次に砂糖、その次にブドウ糖、そして乳糖と続きます。
だから人工甘味料には果糖の人工物が使われているんですね。
消化
デンプンの構造はアミロースとアミロペクチンというものがあります。
アミロースは糖が直鎖状(一本の紐みたいな)にくっついたもの、アミロペクチンはその直鎖にいくつもの側鎖がついているもの(木の枝分かれみたいなもの)です。
この違いは食感や甘さ、消化吸収に違いが出ます。
アミロペクチンが多く含まれるお米はもちもちして粘り気があって甘く、消化吸収がしやすく血統上昇しやすいです。
だから昔の人はもち米はおめでたい日だけに食べてたんですね。
反対にアミロースを含むお米は、うるち米と言われる一般的に私たちが食べているものですが、
最近のお米は品種改良で甘さやモチモチ感を足していることもあります。
ササニシキという品種は、アミロースを20%ほど含んでいるためさらさらしてて食べやすく、消化にも優しくなります。
この違いは分解のしやすさの違いです。
糖の分解は唾液と膵臓から出る分解酵素の2回行われます。
その分解は、デンプンの分子の端から分解されていきます。
1本の紐の場合、外側2箇所しか分解できないため時間がかかるのに対し、
木の枝状だと複数箇所から分解できるため、消化がはやくなります。
これは血糖値の上昇にも関係します。
吸収と血糖値
人の体は単糖の状態しか吸収できません。
ブドウ糖が最も吸収が早く、次に果糖がはやく吸収されます。
糖質の摂取後、血糖値が上がり、グルコース(ブドウ糖)は膵臓の受容体と反応してインスリン分泌を促します。
インスリンは糖を細胞内へ取り込む手伝いをして血糖値を下げるホルモンで、
脂肪合成上昇、脂肪分解抑制、タンパク質分解の抑制、筋肉合成上昇など、基本的に蓄える動きが働きます。
ここで細胞内に吸収しきれなかった糖は、グリコーゲンと形を変えて、肝臓や筋肉に貯蔵されます。
肝グリコーゲンは肝臓の重さの約8%ほど貯蔵され(約100g)、筋グリコーゲンはその倍の量を貯蔵できると言われていますが、筋肉量にもよります。
そして、それ以上余ったものが中性脂肪に変換されます。
健康な人の血糖値は90〜100mg/dLで安定し、80〜85以下になると低血糖です。
食後は140くらいにはなるが、インスリンの感受性が悪いインスリン抵抗性では200くらいまで上がり、高いままでいると糖尿病になります。
この血糖値の乱高下を血糖値スパイクと言い、急降下する時にイライラや不安、だるさや眠気などが出てきます。
具体的に器具を体につけて血糖値を測ることもできますが、
これらの症状があれば確実に血糖値の乱れがあるため、判断は容易です。
血糖値が乱高下するのはインスリン感受性の低下が原因です。
人口の果糖や甘味料によってインスリン感受性の低下、それによる脂肪過多との間に関連があると言われています。
お菓子やジュースなど、添加物や人工甘味料を日常的に摂取している人は要注意です。
また、これらの消化吸収能を超えた糖は大腸までいき、水とくっつくことで腸内細菌によって分解できるようになりますが、これが下痢やガスの原因と言われています。
特に注意が必要なのが多量の乳糖です。
乳糖不耐症と言って、乳糖を分解する酵素の不足によって起こります。日本人は元々これが少ないとも言われています。
通常のチーズくらいなら大丈夫ですが、牛乳やヨーグルトなど、ダイエット食品などに乳糖が含まれている場合は要注意です。
ダイエットと糖質制限
糖質制限をすると最初の数週間で体重が減ることがありますが、
あれは肝臓に蓄えられた糖に水分がくっついたものが消化されただけで、ただ水分が無くなっただけです。
さらに、体内の糖が極端に少なくなってくると、筋組織や脂肪を分解してエネルギーに変える反応が促進されます。
その分筋肉量は減ってしまうため、ダイエットやボディメイクに関しては、糖質制限は本来するべきものではありません。
もちろんだからと言って食べ過ぎはいけません。
まず気をつけるべきは、お菓子やジュースなども含めて、今までどれくらいの量の糖質を摂取していたかを把握すること、
そしてその量が多すぎるのであれば、そこからほんの少しずつ糖質を減らすことです。
摂るべき糖質の量は一食につき、自分の拳一つ分の大きさが適量です。
まずはここに合わせるようにしてみてください。
炭水化物や糖質については前にも少し書いているので、重なる部分もありますが、以下参照してみてください。
炭水化物について↓
https://saku31.com/2020/01/29/%e7%82%ad%e6%b0%b4%e5%8c%96%e7%89%a9/
1日の炭水化物摂取量↓
朝食に炭水化物を食べる理由↓
ではまた!